実演日記4日目 カンボジア

10月12日 10時ラオス空港出発。11時40分カンボジア到着の予定が20分も前に着いてしまった。入国手続きを
       
受けて荷物を受取り手荷物検査所の前で大使館の人を探したが見当たらない。検査員が手招きでこっちへ来
       いといっているので仕方なく行くと、中を見せろと言っているのだろう。梱包した荷物の紐をハサミで切っ
       て中を開くと白い固まりが(飴なんですが)。回りの検査員も集まってきて「これはなんだ」とたぶん顔には
       そう言っているのだろう。知っている英語を並べて「これは飴だ、私は飴細工師だ」と言って見たが検査員の
       ?マークが。仕方なく飴を一片口にいれキャンディーと言うと一斉に腕が伸びてきてみんながつまんで食べ
       始める。最後に何処の国の者だと聞かれたので。あらかじめ教えてもらっていた英語で「日本人だ、日本大使
       館に行く」と言うと、OK!GO!GO!とやっと釈放された。一安心してタバコを一服していると大使館の
       方が時間通りにやってきた。まさか遅れることはあっても飛行機が早く着くとは思ってもみなかった。

10月13日 9時20分ホテルを出発。翌日の現場ミットアップ幼稚園の下見に向かう。電気・水道の設備があまり良く
       ない為、飲料用のペットボトルを用意してもらう。15時第四孤児院到着。仕込開始10分程したころトラ
       ブル発生。大使館で用意した発電機がストップし再始動できない。急遽大使館へ変圧器を取りに向かう。
       その間子供達と遊ぶ。日本からの道具に興味があるらしく、ハサミや扇風機・モールも気にいったようだ。
       モールで指輪を作ったりして大変喜んでいる。変圧器も到着し仕込開始。18時飴細工の実演開始、順番を
       守り一人づつ注文を聞きながら作っていたが場に慣れてきたのかいつのまにか回りを囲まれてしまった。
       風もなく暗く暑い、まるで蒸風呂のようだ。それでも子供達は嬉しそうに飴を眺めては見せ合って喜んでい
       た。TV局もそんな子供達を撮影していた。18時30分約70本程作り終了。モールを送る約束をしてい
       たため後日、日本から大使館を通じ送って頂いた。今ごろはモールで指輪などを作って楽しんでくれている
       だろうか。夕食は大使館のI氏の自宅でいただく、明日の打ち合わせも行う。発電機を使ったのは相手に電
       気代を負担させたくないという思いやりからだと知り、I氏とは友達になれそうな気がする。

10月14日 7時30分ホテル出発。大使館にて打ち合わせ通り仕込開始。飴が充分に柔らかくなってきたのでミットア
       ップ幼稚園に向かう。8時30分現場に到着、準備を開始。幼稚園児48人に兄弟が加わり60人程いる。
       その他に大人も20人程、材料がギリギリだ、順番に注文を受け実演開始。ラオスや第四孤児院でも同様だ
       が、子供が飴を受け取る時必ず合掌をして御礼をするのだが、それをしない時年上の子が促す、とても感動
       的である。環境はあまり良いとは言えないが、人としての心はとても素晴らしいと思う。国営TV局のクルー
       もそんな子供達の笑顔を撮影していた。園の外では学校帰りの子供達が興味深げな顔をし
て覗いている、そ
       んなところも撮影していた。約70本程作り実演は終了。他の園から来ていた20人程の先生も欲しがって
       いたがさすがに飴が足りないので勘弁して貰った。来年はうちの幼稚園に来て欲しいと言われる。喜んで貰
       えるのは
大変嬉しいがさすがに四カ国目ともなると暑さも加わり疲れてしまった

カンボジア第四孤児院

カンボジアミットアップ幼稚園

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